出入国管理事務所の業務について

全国の入管は、北から札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、高松、福岡の8つの入管(いわゆる本局)があります。

出入国在留管理局が正式名称で、これに付属する形で各地に支局や出張所があります。

東京や大阪などの大都市の入管は、常に多くの人がいます。例えば東京入管は、いつ行っても正直な感想として「人があふれている」と思います。

実は先日、業務で鹿児島の入管を訪問しました。

鹿児島の中心街からはやや北方に位置し、桜島へ行くフェリー乗り場の徒歩圏です。

ということはウオーターフロントで、東京入管とロケーションが似ています。

東京入管ほどではないだろうが、私がかつて開業していた浜松の出張所くらいの混雑はあるだろうと想定していたのです。

行ってみて、驚きました。

人がいないのです。

営業開始時間にいたのは私だけでした。

月曜日の朝なのに。

それはそれで、地域性ですから特に何も申し上げることはありません。

ただ私の中の固定観念は崩れました。

かつて私が経験したことのある世界各地の入管は、ニューヨークとソウルです。

どちらも本当に混雑をきわめており、自分自身の在留許可で1日かかるのは当然でした。

どこの国でも共通しているのは、言語の障壁です。

ニューヨークの入管では、英語を全く理解しない方(私がかろうじて理解できるマンダリンではない中国語を話していました)が延々とカウンターで担当者を詰問していたりします(担当者も日本的には相当な強い方でしたが、それ以上に申請者の(たぶん)中国人が強かったです)。

ソウルの入管は国柄というか、現地の人間を連れて行かないと何もできないでしょう。ハングルしかなかった印象です。それでも人があふれていました。特にこの申請はここへ並べ、という案内がほぼなくて、散々並んだあげく、場所が違っていたりしていました。

一方で日本の各地の入管は、外国人の申請人が日本語をまったく理解しないケースが多く、友人と思われる通訳の方が同席しているのをよく見かけます。でもその方は通訳レベルの日本語を理解しないのです。あのような現場を目撃すると、日本の入管職員に同情を禁じ得ません。これは世界共通なのかもしれませんね。

さて、最近は電子申請が入管業務でも進展しています。

お役所仕事ですから、どうしても遅々として使いにくいものになることは想定内です。

せめて現場の混乱が少しでも解消し、カウンターに行かないで書類処理ができる私ども行政書士と入管当局の相互の利害が一致することを祈っています。

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toyama
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